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軽貨物内職商法の事例(相談・解約分)

軽貨物内職商法に関しては、このところの経済の低迷、就職難を反映してか、ご相談が増えています。その手口についてもさらに悪質化しつつあるとの印象です。社会保険労務士の視点からも対応を検討しますが、生活や収入に多大に影響することから、処理には慎重を期します。

東京都A社のケース(軽貨物運送)/被害者:40歳代男性
東京都D社のケース(軽貨物運送)/被害者:30歳代男性

当事務所はクーリング・オフ、中途解約等について、電話相談を無料にて承ります。1人で悩まずお気軽にどうぞ。
※ まずはこちらからご相談ください。


東京都A社のケース(軽貨物運送)/被害者:40歳代男性

私は、とある会社と軽貨物自動車で運送業務を請け負うという契約をしました。その会社のホームページ広告をみて、自分から連絡をしました。ロイヤリティが15%ほどあり、これから逆算して、最低月45万円の売り上げが欲しいと、電話の際に担当者に伝えました。担当者は、はっきりではありませんでしたが、平日に定期便をだし、土日にチャーター便を出せば45万円は行くからといった話がありました。

契約期間は2年間でした。ユニフォーム代で約5万円、保険料込みで車両賃料5万5,000円を3ヶ月分の合計額を契約にあたって支払いました。そのほか、会費として月2万円の支払があります。この会費は売り上げから差し引かれる形で支払うことになっています。自動車はリース物件で、会社がこれを私に又貸しするものでした。なお、契約書にクーリングオフの記載はありませんでした。

契約から数ヶ月が経過しましたが、実際には月10万円にも満たない収入でした。現在まで約30万円支払っていますが、話が違うので解約したいと思います。

徳田さんのコメント

特商法では上記のように業務を与えるからとして、初期費用を支払わせる行為を「業務提供誘引販売取引」として規制しています。

上記のケースは「代理店として業務を請負う」という名目があるかは定かではないですが、「代理店商法」と考えてもよいでしょう。

この会社は業務に使用する軽自動車を購入しても、借りてもよいシステムになっているようですが、ともに特商法の規制を受けます。会費やユニフォーム購入代も「特定負担」と解されます。

特商法に規定の適用がある以上、クーリング・オフの記載がない契約書の交付は問題です。このような契約書では、同法が求める書面交付義務を満たしておらず、クーリング・オフの行使期間である20日間を経過した現在でもクーリング・オフは可能となります。加えてこのような契約書の交付は、同法の違反行為となり、刑罰も科せられます。また、同社のホームページの広告もチェックしましたが、これにも欠陥が多々みつかりました。

これ以上、この会社との下請関係を維持しても経済的なメリットはなさそうです。すぐにでもクーリング・オフをかけるべきでしょうね。

個人的には、10万円にも満たない収入とはひどすぎると思いますね。この会社では、説明時に45万円を稼ぎ出すことは無理であるとの認識があったかどうかは必ずしも明らかではないですが、もし、この認識があったならば詐欺罪を構成しえます。可能であるならば警察にも相談した方が良いかもしれません。

なお、余談となりますが、最近、当事務所には、実質は「労働者」であるのに、労働基準法の適用を外すために「業務委託」として、労務に従事させるという形態を取る会社のトラブルに関するご相談が目立ちます。

「業務委託」とは「請負」であり、「雇用」とは違って被用者は労働基準法の保護は受けられません。そういうことから、あとになり酷い条件で働かされたりと、会社とのトラブルが多かったり・・・という温床になりやすいようですね。

「働く側」としては甘言に惑わされず、ぜひともいろいろ注意して欲しいと思いますね・・・。

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東京都D社のケース(軽貨物運送)/被害者:30歳代男性

私は求人誌の「○n」にてD社を知りました。私には妻子があり、いろいろと仕事を探しており、かなり職探しに焦っていました。私は運送業に携わったことはありませんでしたが、D社の求人広告のうち時間と収入面が一番自分の条件に合うと思い、数日後、D社に電話をし、面接を申込みました。電話では面接する日を決めました。

D社事務所に行くと、Aという中年の男性と面接担当者として紹介されました。面接前に、「どうしてこの会社を選んだのか?」「手取りでいくら稼ぎたいか?」等の内容のアンケートがありました。手取額の質問は4択くらいになっていて、稼ぎたい金額帯を選ぶものでした。私は生活費に必要な「30万円台」と記入しました。

アンケートを書き終わると、Aとのそ面談に移り、仕事内容、取引先、同業他社との違いなどを口頭で説明されました。

例えば、仕事内容の説明として、「独立開業委託契約後、取引先(S急便、Y運輸など)の下請として仕事をしてもらう。車両が必要だ」と告げられ、「リースというものがある」と説明されました。リースならば、車検代、タイヤ交換、オイル交換がリース代に含まれるため、自分で別途これらの費用を支払う必要がない、契約期間が4年間で、契約が切れた後は、その車両を追金で買い取ることもできるといった簡単な説明がありました。

また、リースを勧める理由としては、持込みだとメンテナンスにかかるお金をけちる場合があり、故障につながり、仕事にならないといったトラブルを避けるためだとの説明でした。私自身、リースというシステムをよく知らなかったため、あまり深くは考えることはしませんでした。なお、説明されたのはリースか持ち込みかだけで、仮に持込み車両を持っていない人物が車両のリースを断った場合、D社からレンタルで車両を貸してもらえるような制度があるかという点や、持ち込み車両もなくリースも断った場合には、採用はどうなるかという点についての説明はありませんでした。

取引業者については、よく耳にするS急便、Y運輸など大手で仕事が切れる事はないと説明されました。なお、具体的に、1ヶ月あるいは1日に取り扱う配送件数やこれに関する報酬額についての説明はありませんでした。

また、同業他社との違いとして、組合費がかからないとのことでしたが、しかし、指導料として18万円の負担があると説明されました。指導とは2日~3日間の同乗研修として、D社の担当責任者の助手席に乗り、仕事の流れを教えてもらうというものでした(しかし、内容はとても簡単なもので、さらにこの責任者も電話ばかりしていて説明が中断しがちで、これで18万円は高いのではないかと感じました)。この指導料については一括払だと18万円、分割払だと23万円とのことでした。

また、仕事をするにあたり、毎月かかる経費として、リースを選んだ場合、リース代、燃料費、指導料、保険、駐車場代など、大体、10万円はかかりますよと説明されました。 収入に関しては、家族の事もあるので、経費を引いても25万円は欲しいとAに伝えると、これについては「普通に頑張れば可能だ」との回答でした。「普通に頑張る」とは、具体的にどの程度の稼働日数、具体的な配送件数なのかについての説明はありませんでしたが、あまり運送業の事は知らなかったので、何を聞いてよいかもわからず、さらに一日でも早く仕事を見つけたいという気持ちが強かったため、あまり注意深く考える事をしませんでした。

数日後、契約書の説明と受取りのために再びD社を訪問しました。契約書は「配送業務委託契約書」、「覚書」、「自動車リース契約書」がありました。配送業務委託契約書と覚書については読み上げによる簡単な説明と、印鑑を押す場所の説明が主でした。一方、リース契約書については、印鑑を押す場所のみ説明され、内容についての詳しい説明はありませんでした。

さらに数日後、私の家の近所のファミレスにて打ち合わせをすることになりました。配属先と業務開始日が決まりました。直後に陸運支局に貨物軽自動車運送事業経営届出書がD社より提出されました。

その半月後から配送業務が開始しました。朝、配属された運送会社の倉庫のような所に行き、7時くらいに担当エリアの荷物を積み始め、担当エリアに向かって配達を開始するのが8時40分から9時くらいでした。荷物の量や時間指定などもあり、早くても現場を上がるのが午後6時30分から午後7時の間(平均すると20時くらいになることが多い)でした。その後配属先支店へ戻り、残った荷物の整理をし、伝票整理、着払いの売上の計算を終えて帰社し、自宅に到着するのは午後9時過ぎになるというペースでした。

いざ仕事を始めると、求人広告では、22日稼働(1日約8時間)で月給52万円や、15日稼働(1日約5時間)で月給18万とあるものの、実際にはこのような収入を得ることはとても無理で、広告内容は非現実的だと思いました。また、周囲の人間にもこのような収入を得ている者もいません。私はできるだけもめずに辞めさせて欲しいとD社側に伝えました。そして、私は一度会って直接話がしたいと伝え、数日後にAと会うことになりました。

その数日後、私はAと面談しました。あと2ヶ月続けるようにAから言われましたが、配送業務委託契約が2ヶ月経過後に終了することは了承されました。しかし、自動車の処分については、辞めるならば、リース代金は一括返済し、その上でD社が自動車を受入れるとのことでした。

1ヶ月後、銀行口座に初めての報酬の入金がありました。しかし、その額は僅か92,000円程度にしかなりませんでした。D社との面接時には経費は「大体、10万円はかかりますよ」とのことでしたが、報酬からさらに経費を差し引けば、家族4人の生活が成り立つ金額ではなく、このまま契約を継続すれば生活が破綻することは目に見えて明かなことでした。

契約が終了し、翌日、Aと連絡が取れました。Aは業務が終了したので、車両を引き揚げると私に告げ、リースの残金が190万円ちょっと残っていると続けました。さらに、指導料が一度も支払われていないので、それも支払うように告げられました。リース代を全額私に支払わせたうえ、自動車を取りあげ、さらに指導料も支払えというD社の方針に怒りを覚えました。私は「この報酬では払えない」と答えました。しかし、Aの回答は「契約書の通りなので」とのことでした。私はここで、条件が求人誌の内容と違いすぎることを訴えましたが、「最初に出来高だという事はちゃんと伝えましたよね?」と、回答されました。また、求人誌の内容のような金額を稼いでいる人の有無について尋ねましたが、「中にはそういう人もいる」という曖昧な回答でした。私は「もっと一般的な内容を掲載しないとまずくないか?」と伝えましたが、「やはり中にはいますから」と答えるのみでした。

徳田さんのコメント

これも上記のA社と同様のケースです。面談時の話の内容からすれば、35万円は稼げることになりますが、3回もらった報酬額はいずれもこれを大幅に下回る額でした。

しかも、1回目の報酬は92,000円ながら得ることができましたが、2回目、3回目の報酬に関しては、未払いだった指導料と相殺するとD社から一方的に通知され、手にした収入は0でした。なのに、残りのリース代を支払うように申し渡して、しかも自動車は取り上げるという・・・。家族を養うべき人間に対する処遇とは到底思えません。実に「阿漕」と言うほかない、無惨な事例といえるでしょう。

収入が得られるとして誘引し、仕事に必要だからと商品等を購入させる態様の取引を「業務提供誘引販売取引」といいますが、これは特定商取引に関する法律にかなり細かくルールが決められています。

しかし、得てして運送業者側がこの法律の適用を受けていることを全く知らないことも多いわけで、今回もこれでした。契約書にもクーリングオフ等の記載はなく、法定の要件を満たしていませんでした。これも立派な法律違反です。さらに得ることもできないような収入を得られると面接時に説明すれば「不実告知」として行政処分や罰則の対象になりますし、求人誌の広告も同時に「誇大広告」として、これまた同じく行政処分や罰則の対象になってしまいます。内容証明では、相殺された報酬の支払も請求すると同時に、主にここら辺を織り込んで構成しました。

さて、今回はリースした軽自動車は、D社が引取り、残ったリース代もD社が引き継ぐことでケリがつきました。今回のケースは三すくみ状態の取引ということになりますが、下手をすると、モノが比較的高額なものだけに、リース会社もD社も、どちらも自動車引き揚げを拒絶することも懸念され、泥沼化しちゃうかもなあ・・・なんて心配な部分もありましたが、割と短期に決着がつきました。しかし、特定負担(指導料)と相殺された報酬等、その他の金銭支払の請求に関しては、依頼者の方のご希望もあって、当事務所では次の具体的な事務は進めないことになりました。

結局、報酬の取り返しは諦めることになってしまい、その部分は残念でしたが、自動車のケリもつき、また、すぐに次の仕事も見つかり依頼者の方も安堵した様子でした。

リース(ファイナンスリース)は原則途中でやめることができません。契約された期間の最後までリース代は支払わないといけないわけで、業務を辞めたいと思っても、これがネックとなり、逃げられない・・・なんて状況も起こりえます。買い取りではなく、リースだった場合には、そちらのほうがむしろ注意すべき取引と言えるでしょう。

なお、今回の論点とはずれますが、このケースは全体として、いわゆる「偽装請負」と解釈される形態の雇用の仕方であり、職業安定法や労働者社派遣法に抵触するものと言えます。当事務所では運送業に関わるトラブルも幾つか扱いましたが、大抵は偽装請負に関連して発生しており、同業界では、かなりはびこっているとの印象です。

就職難のご時世ですが、これは企業側にも経済的なゆとりがないことの裏返しでもあります。 もし、『就職の際に金銭負担がある』というパターンだった場合は、大いに気をつけるべきです。従業員からもカネを搾り取れ・・・なんて発想の経営者は意外といるものですよ。

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